驚くべき当たり前パワー

高校の友人に「デザイナーったって具体的にどんな仕事してるん?」と聞かれたので、書籍とか雑誌とかパンフレットとかCDとかコンサート・フライヤとか印刷するモノのデザインをしている、と答えたら「そういうデザインの仕事って《ひとつ終わったら、では次》みたいなペースで頭を切り替えるん?」とさらに聞かれたので「そうやなくて、ごた混ぜで20くらいの案件をいっぺんに走らせとる」と答えたら驚かれた。「そんな量やったらやっぱりスタッフとかにやらせとん?」とさらにさらに聞くので「いんや。いまはフリーランスやから一人でやっとる。アホやから仕事断れんのや、おかげで盆暮れ正月もなくなってしもうた」と笑ったら、大変面食らわれた。
そういう彼だって日本経済をダイレクトに牽引する大きな仕事をしている。ボクからすれば、そっちの方がスケールが大きくて面食らう。毎日新聞に乗る話が日常なんて、とてもじゃないけど、ボクには無理だ。
自分では当たり前と思っていることが他人にとっては驚嘆すべき力であることって、よくある。でもそういうのって、普段から付き合っている友人と話すより、たまに会う友人と話しているときの方が気付き易いのだと思う。
年末年始は、そういう旧友と再会して話をする機会も増えると思うので、自分の《驚くべき当たり前パワー》に気付いちゃってください。