SLIDE JAPAN


先日の SLIDE JAPAN 東京公演は、日本のトロンボーン新時代の本格到来を確実にする、インパクトのある一夜だった。もちろん彼らのコンセプトや圧倒的な演奏技術と音楽性は素晴らしいの一言では言い尽くせないものだが、この「新時代の本格到来」は何も彼らだけのことを言っているのではなく、今回のツアーの前後で、日本のトロンボーン史に線が引けてしまうくらいのエポックだという意味。
勿論、ここに至るには多くのトロンボーン奏者の切磋琢磨と多様性のある音楽志向の積み上げがある。そして今、彼らだけでなく超ベテランから学生まで、トロンボーンを演奏する人々の熱量はかつてないものになっていて、そう言った中で彼らが象徴的に現れた。そういう意味なんだと思う。
昨夜の東京文化に集ったプロアマ問わずの老若男女のトロンボーン奏者の雰囲気というのはそういう熱に満ち満ちており、歴史的瞬間に立ち会おうという祝祭的なムードさえあった。