先日の朝の話

自転車を廃品回収に出そうと思って埃をはらってたら、近くでポスティングしていたお爺さんがニコニコしながらやってきて「フガフガは元気かね」と尋ねるので、何でしょうと聞き直す。どうやら「お父さんは元気かね」ということらしい。お爺さん元気なのだが入れ歯が合わないのかとても聞き取りづらい。
で、前のオーナーさんは駅前のタワーマンションに引っ越されて、私は縁有ってこの家を引き継いだのですが、残念ながら息子さんではないんですと答えたら、私自身には興味がないようで「そう。ところで、この自転車フガフガだね」と仰る。自転車が何でしょうと聞き直す。どうやら「自転車綺麗だね」ということらしい。いやいや古い自転車で今から廃品回収に出すところなんです、と答えたら「ワシにくれんかね」と。「廃品フガフガに出すんだったらワシにくれることは出来ん相談かね」と目をキラキラさせながら仰る。
パンクしてますし割と錆びてますよと言っても「直して使うから」「後から取りに来るので置いておいて欲しい」「ワシは学校の裏の四丁目のフガフガというもんだ」と食い下がるので、そこまで仰るのならとお譲りすることにしたんだけど、まだ取りに来られません。お届けしても良いのですが、四丁目のフガフガではお宅を探しにも行けず。
そういう訳で棄てるはずのオンボロ自転車を家の表に出しっぱなしのまま、本日も暮れていきます。雨が降らないといいんだけど。