超まめ知識


先々日の投稿の写真のスミっこに写っていたこの画像(JIM HARTER編のイラスト・アーカイヴ「MUSIC」より)ですが、金管楽器奏者ならエワルドの五重奏曲の表紙に載っていたりして、ご覧になったことがある方も多いと思います。
コルネットとバリトン(ユーフォニアムかも)を演奏する3人の男性が描かれており、なかなか時代性を感じさせるイラストですが、何か不自然ですよね。特にバリトンを抱えている男性が妙に小さいし変な台に座ってるし。
実はこの図版をまったく音楽とは別の調べ物をしているときに見る機会がありました。それは英語で書かれたマジックの歴史書だったのですが、そこにはこう書かれていました。
「John Neville Maskelyne(センターにいるおっさん)というマジシャンがAutomataを使って営業活動をしていた」
Automata(オートマタ)というのは18世紀から19世紀に盛んに作られた自動人形のことで、字を書いたりピアノを弾いたりするものが有名ですが、このように金管楽器を演奏するものもあったようです。近年ではトヨタがトランペットを吹くロボットを作ってましたね。ちなみにイラストでは両サイドがオートマタです。
John Neville Maskelyneはイギリスのマジシャン&イリュージョニストとしてやはり18世紀から19世紀にかけて活躍された方で、オートマタだけでなくシネマなどの映像関係にも手を出していたようです。
 
でその後調べごとをしていたら、このイラストの元になった写真を発見! すごいぞ Getty Images 。そして例のオートマタですが実に精巧にできています。驚きです!