Trio Sync.


Trio Sync.(バストロンボーン:篠崎卓美&黒金寛行/ピアノ:城 綾乃)東京公演を聴く。いつも感じることだがバストロンボーン2本とピアノというフォーマットで室内楽を「ちゃんと」成立させることは簡単なことではない。しかしながら彼らは軽々とそれさえ越えて行き、さらに独自の表現の高みまで達している。3人(trio)それぞれがソリストとして優れていることは勿論、アンサンブルとしての呼吸が常に同期(synchronized)しドライヴしている。まさに名は体を表す「Trio Sync.」なのである。
各演奏曲はどれも逸品だったが、個人的にはネリベルのデュエットがとても楽しめた。また委嘱作「2つの小品」の作者富岡篤志さんは今年東京藝大を卒業したてのルーキーながらしっかりした聴き応えある音像を創り出し素晴らしかった。
恒例の打ち上げでは、バストロ仲間と愉快なひと時を過ごす。プロアマ問わずの交流が深いところがこの集まりの良いところである。
最後にTrio Sync.から頂いていた宿題を提出。満足していただけると良いのだが(何かはお楽しみに)。