有料配信ライヴ時代

有料配信ライヴ時代における公演告知のあり方やパンフレット・グッズ販売など、公演そのものの見せ方としてのパッケージデザインについて考えを巡らせています。有料となれば全てにおいてそれなりのクオリティとスマートさを求められる訳で、そこにデザインがどうコミットしていくのか、ということ。

そう言った意味で、先日の村田陽一さんのSOLID BRASS at BAJ の「イマチケ」を利用した有料ライヴ配信は大変参考になりました。ただ、MCで村田さんがアナウンスしていたCDなどをダイレクトに購入まで持ち込める『仕組み』があるともっとイイなぁとも思ったわけで。
通常のライヴ会場やクラシックコンサート会場であれば、受付やロビーで物販がされているのですが、WEB上だとここがダイレクトにはならない。ライヴ配信をしている画面のどこかに「物販ブース」があるとさらに楽しいかもしれない。

また、クラシック公演だと、結構な割合で当日の演目(セットリスト)とちょっとした解説や挨拶が入った無料パンフレットが配布されるのですが、これを楽しみにしているお客さん(コレクションする喜びも含めて)も多いのです。こういったサービスに代わるモノをどうしていくのか。PDFパンフを配る、解説用の特別サイトを用意してチケット購入者のみが読める様な仕組みを作る、いろいろ考えられると思いますが、現在の実公演のコストパフォーマンスと比べると、訴求力も含めてどこまで有効なのか、などなど。

実演の公演会場では、公演のために制作されたグッズやアーティストのアルバムだけでなく、(クライアント各社が持ち込んだ)関連書籍や楽譜などと言ったものも販売される。クラシック公演では楽器まで展示されていることもある。ロビー目当てで来場される方も多く、これが結構なビジネス。

最後にライヴ配信というコンテンツそのものに話を戻すと、有料ともなると、本人のパフォーマンス技術に加え、やはりある一定以上の画質と音質と視聴(アーカイヴ)期間のバランス感覚を加味した料金設定にしないと、鑑賞者は全く満足しない訳で(この点はSOLID BRASS公演は流石だった)。

大手のマネジメントプロダクションの契約アーティストや配信設備の整っているライヴハウスやコンサートホールがブッキングしてくださるのであればクリアできるかもしれないけど、フリーランスには(映像プロダクションに外注することも含めて)これはかなりコストのハードルが高いですよね。

などとつらつら。