束縛

四半世紀携わっている今の仕事だけだと紙の判型やディスプレイモニターの大きさに束縛された表現になってしまうので、それを飛び越えたデザインをしたい・しなければ自分自身の心が疲弊するような気がしてきた。
視覚表現を生業としているので建築と親和性のあるディスプレイデザインとかイベントのサインデザインとか舞台美術とかそういう方向なのかなぁと思うけど、餅は餅屋なんでもちろん今更始めても第一線のレベルに追いつくわけでもなく・・・なんだけど、やれる機会が巡ってくるのであれば手掛けてみたい。

一方、音楽表現というのは空間を飛び越えてくるというか、必ずしも視覚を伴う必要がないし、逆に音楽が視覚や記憶を呼び覚ますこともあるので、それに特化した表現が出来る人々は作編曲・奏者どちらも本当に尊敬する。自分が演奏者としては本当に稚拙な表現技術しか持ち得てないと実感するだけに、心から。
身体表現を伴う舞踏や劇作も本当に素晴らしい。どのジャンルにおいてもそうなのだが、「流れ」「間」を送り手がどの様にディレクションし運用していけばどの様に受け手に届くのか、ということを一番ダイレクトに感じながら行う表現行為だと思う。