出現

前売りチケットの状況から「お客さん少なくないな、くらいの印象になればイイんだけど」なーんて弱気な事を言っていたスタッフたちの心配は全くの取り越し苦労、4 Bone Linesの東京公演(東京文化会館)は満員のお客さんの熱気で満たされた。
ただでさえ今年はトロンボーンの当たり年だ。その中にあって一層注目されているのが、会場に集った人々の会話の断片などからビンビン伝わってくる。
一曲めの「Thelonius」は、トロンボーンの新しい時代を告げるスパーテクニックなファンファーレとしてみんなの記憶に一生残ると思う。そんな幕開けの舞台。デモの状態から何百編*1も聴いているボクでさえ、この演奏はハッとするものがあってカラダが熱くなった。
今日は舞台で演奏している4人も聴いている人たちも、みんないい顔している。もう、それだけで胸がいっぱいになってしまった。
演奏はモチロン最高。お客さんはときに歓声をおくり、ときにウットリと聴き惚れ・・・。
音楽を会場にいる全ての人で創り上げた瞬間に立ち会えるのは本当に幸せだ。
4 Bone Lines、レコーディングでもライヴでも「音楽」でみんなを存分に楽しませる術を持っている希有なトロンボーン・カルテットの出現、そう確信した。

4 Bone Lines,Vol.1“CLASSICS”

4 Bone Lines,Vol.1“CLASSICS”

*1:誇張じゃないです。ボクはCDのデザインをするとき、イメージ作りのために、仕事のスタートが録音前なら、デモ演奏からずっと聴き続けて徐々にアイデアを固めて行くのです。