アルトホルンがふける人ここにいますよ〜先生!

午前中、「さいたま市小学校管楽器連盟演奏発表会」を聴きにいく。昨年軽いカルチャーショックをうけた金管バンドの演奏会。実は今年もとある小学校の金管バンドを指導に行って、その学校が今日の午前中に出番があるというので行ったわけですが、せっかくなので午前の部の演奏を全部聴いてきました。
さいたま市内(特に旧浦和地区)の小学校にはすべての学校に金管バンドがあるので、基本的に音楽の先生は金管バンドの指導も任されることになります。音楽専科ではない先生たちの中には学生時代に吹奏楽部だったという人も多いので、学校によってはそういった先生たちにも指導を手伝ってもらっているところもあるようですが、課外活動である金管バンドの指導は、学級指導や学校行事や研修の合間をぬって行わなければならず、また、子どもたちも放課後には習い事や塾があるので、そんななかでまとまった練習をするのはかなり難しいことです。
まずは、そういった環境の中で10分弱のステージが立派にこなせる子どもたち、先生方に拍手です。
で、ひとつ感じたこと。
小学校の金管バンドは英国式ブラスバンドの編成に準じてはいるものの、使いこなせる楽器の事情からコルネット(又はトランペット)、アルトホルン、ユーフォニアム、トロンボーン、バス(テューバ)と打楽器というシンプルな編成です。力の弱い小学生ですから、テューバやユーフォ、トロンボーンは大きい音が出せず、コルネットは高い音がでなくて苦労している様子がうかがえました。
でも、忘れていませんか。アルトホルンの存在を。
英国式ブラスバンドではテナーホンという名称で親しまれている楽器ですが、楽団の中では中音域のパートを担っています。実際、とくに重要なメロディーを担当する訳でもなく、重要な伴奏パートを演奏する訳でもなく、ぶっちゃけ「地味」な楽器なんですけど、からだの小さい小学生にも持ちやすく、そしてマウスピースも心地よくフィットする、素敵な楽器なのですよ。
なのに、唯一のE♭管*1で楽譜は読みにくいし、吹奏楽経験者でもほとんどがトランペット、トロンボーン(ユーフォ)、テューバなので、そのどれにもあてはまらないアルトホルンのマウスピースが吹ける先生がいない。読みにくいけど読めてしまえば譜面の内容は簡単だしなまじっか吹けちゃうので、譜面の難しいコルネットに気をとられて合奏でもほったらかしにされているんだろうなぁ・・・
そもそも体力や息の量が必要なトロンボーンなどに比べて吹きやすいのだから、ちょっと手を加えてあげるだけでもっと上手くなるのに、非常に残念だ〜〜
というわけで、会場でお会いした大学の先輩のharuyo先生*2に、アルトホルンと私の存在をアッピールしてきました♪

*1:他はB♭管。まれにE♭管のバスを所有している学校がある程度。

*2:年は4つ違いで入れ違いなんだけど、実は学科も部活も同じなのね。