三省堂さんにてボクが以前の勤め先に在籍時にアートディレクションさせていただいた平成24年版の中学校英語検定教科書「NEW CROWN」が今春からいよいよ全国の採択校で使用されるということで見本版を頂いてきました。実に足掛け４年の大仕事です。
ボクはこの教科書のアートディレクションと内容解説資料などを担当させていたきました。こういった大きな規模の仕事はさすがに大きなデザイン事務所に在籍していたからこそ出来たのだ思います。やはり師匠に感謝せねばなりませんし、こういった機会を与えていただいた三省堂やご協力いただいた皆様には本当に感謝しております。ボクもいずれはこういう規模の社会的に意義のある仕事が出来る事務所の設立を目指して精進したいと思います。
この教科書の魅力は、三省堂らしい充実した内容は勿論のこと、実力と話題性のあるイラストレーター陣による豊かなビジュアルも魅力のひとつです。
表紙装画はエンド譲さんによるファンタジックで魅力的なイラストレーション。希望に満ちた年頃の子供たちの、語学と身体と心の成長への旅を誘います。この教科書を包み込むメインビジュアルとして、各所に登場します。
そして今回３年間この教科書で学ぶ子供達と共に歩む、メインキャラクターたちを担当されたのは、加藤アカツキさん。児童書やコミック誌や自転車雑誌など、出版業界を縦横無尽に駆け巡る人気イラストレーター。「心霊探偵八雲シリーズ（神永学／文芸社刊）」、「ぼくらシリーズ（宗田理／ポプラ社刊）」などでもご存知の方もおられるかもしれません。
さらにこのキャラクター、学年を追う毎に彼ら自身もちゃんと成長していきます。これはまだ中学校に入学したての初々しい頃。小学生っぽさも残ってます。
中学二年生、中学生として馴染み凛々しさが出てきました。
中学三年生、卒業の頃。少年少女から若者へ。これからそれぞれの人生の道のりを歩むべくの成長をしています。加藤さんの洞察力と画力のなせる技です。
そのほかにも沢山のイラストスタッフの力がこの本をさらに魅力的なモノにしています。また、この規模の出版物の制作に携わった人々は著者陣や編集者を筆頭に、アートディレクターのボク以外にも多くのデザイナーとスタッフによって支えられており、総勢100人を超えます*1。
我々の思いは何よりも、子供達の手にこの本が渡り、わくわくした気持ちで新学期を迎えてもらい、３年間楽しく英語を学習してもらい、次代の国際社会を担う人材になる夢と希望を持ってもらえれば、これ以上の喜びはありません。
※この記述は三省堂英語教科書編集部の許可を得て書かれたものであり、写真での紹介ページも全て内容解説資料などで発表されているページやビジュアルを撮影しております。
*1:印刷や営業に携わった方を入れるともっとです
