音楽家に読んで頂きたい本

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ダグラス・パーヴァイアンス/跡部徹さんの「前に進む力」読了。先日も書いた通り、ニューヨークの名門ジャズクラブ「ヴィレッジ・ヴァンガード」を拠点とする〈ヴァンガード・ジャズ・オーケストラ〉のリーダーでバストロンボーン奏者のダグラス・パーヴァイアンスのインタビューを跡部さんがまとめたビジネスパーソン向けの本で、仕事や組織への取り組み方について大変興味深い視点で書かれています。
ビジネスパーソンに向けに音楽の事をまったく知らなくても読めるようになってはいますが、やはりこれは何よりも音楽家の方に、特にオーケストラや室内楽やアンサンブルの団体を組まれていて運営に悩んでいらっしゃる方に読んで頂きたいと思いました。
音楽家というのは何しろ個性豊かな方々が多いですが、画家などと違って一人籠って黙々と活動するというより、オーケストラやアンサンブルなどの「組織」として表現を行う芸術活動です。この本は、結成より45年間第一線で活躍し、グラミー常連であるVJOの運営の秘訣を、とても穏やかで家族的でありながらもハッキリとした意思と価値観と目的意識を持ったコミュニティを構築するという、独創的かつ大変理にかなった方法論として書かれています。
勿論プロのみならず、アマチュアの音楽愛好家にもお勧めの一冊です。