格別な一夜


低音デュオ第7回演奏会(松平敬:声・バリトン/橋本晋哉:チューバ・セルパン)に行ってきた。
彼らに出会わなかったら現代音楽と古楽をメビウスの輪のように考えることも出来なかったし、演者(作品)が創り出すあらゆる《オト》を、五感と知力を総動員して己の身体で感じ取っていく高度な音楽体験を得ることはなかった。
いわゆる『一流の演奏家』はこの日本にも沢山いるが、『一流の音楽家』である人はそんなに多くはないと思っている。さらにその枠も越えて『一流の表現者』である人はもっと少ない。彼らが次々と名作・話題作を産み出す所以は彼らが『一流の表現者』であるからで、絶えず作(曲)家にインスピレーションを与え続けるからだと思う。
それが生みだされる現場に何としても立ち会いたくて、この公演には通い続けている。
昨夜も格別な一夜だった。