現役

昨日は夕刻に仕事が一段落したので、ものすごーく久しぶりに出身大学の吹奏楽部に遊びに行ってきた。ちょうど家の近所の劇場で合奏練習があったのだ。
スコアを渡されたけど、前からみんなを眺めるのは、ガクシキ*1OB気取りでイヤなので、愛するトロンボーンの近くに座らせてもらって聴いた。
練習室の端には最近流行りのオサレーな楽器ケースが並んでいる。時代やなぁ、と感慨にふけっていると見慣れたオンボロケースに目が留まった。
ふと前を見ると、バストロンボーンの女の子が吹いているあの楽器、うーん見たことあるよなぁ。もう一度オンボロ楽器ケースを見る。ウム、あれはもしや、ボクが学生の頃吹いていたバストロでは?
練習後、彼女に聞いてみると御名答だった。昭和61年頃のロットなので、平成生まれの彼女にとっては自分より年上の楽器だ。なんかこう書くと不倫エロオヤジ楽器な気がしてきてイケナイ感じだ。
それは冗談として、周りを見渡すとボクが学生の頃に演奏されていた楽器を今でも学生は結構使っている。コントラバスクラリネットは当時から既に年代モノで何故か「ケントラ*2」と呼ばれ、とても特有な臭いを発して恐れられていた。バスドラムやティンパニはボクが学生の頃に買い換えてたヤツだ。なので当時はピカピカだった。今はボロボロだ。ほかにも現役ジジババ楽器はあるはずだ。
でも一番の驚きは、大学の演奏会に行くと今でも見かける譜面隠しだ。
青地にシルバーで古臭い八分音符のキャラクターが描かれているそれは、学生のボクが描いた絵を型にして、emixたちが色画用紙を使ってせっせと作ったヤツだ。スンゲー素人臭い紙製の譜面隠しが20年近くも現役だ。
そういうのを見ると、これはこれで一つの小さな歴史だよなあ、と、思っちゃう。

*1:学生指揮者

*2:最初は誰かのアダ名と訛りの合体だったんだと思う