小学生の音楽

やっと版元さんからも許可が下りたのでお披露目いたします。平成23年度から使用される教育芸術社さんの小学校音楽の文部科学省検定教科書のお仕事をさせていただきました。ボクの担当は全体のアートディレクションでした。作成を開始したのは一昨年前の2008年(平成20年)、検定提出が2009年(平成21年)、検定合格が2010年(平成22年)、各自治体の採用審査がこの夏で目処がたったので、やっとお披露目という訳です。使用が来年2011年(平成23年)からまずは4年間。実にスパンの長い仕事です。
現行の平成17年度版も手がけているので*1足掛け10年、ボクがデザインさせていただいた教科書を子どもたちに使ってもらうことになります。実に有り難い話です。平成17年に6年生だった子なんか、来年大学生ですからねー。時の流れって恐ろしいです。

装画のイラストレーターは立本倫子(colobockle)さん。キャラクターグッズなども大人気の方です。アナログ感にほっこりさせられます。でも彼女、こんな風合いのあるイラストをコンピュータで制作しているんですよ。
タイトル書体は筑紫A丸ゴシック。数字はAmerican Typewriter。彼女のやさしいイラストにピッタリだと思いませんか。

楽器がモチーフになっている動物たちの後ろに引かれているカラフルな五線はちゃんと繋がっていまして、さながら動物の謝肉祭!

そしてこの五線、裏に回るとかわいい色エンピツなのです。これらは編集さんのアイデア。いつもグルメなお菓子を事務所に持ってきてくれるグルマン編集さんです。発想もかわいいのです。
ボクもちょっとアイデアを足しまして、色鉛筆の色は学年の数の6種類にしました。楽譜は五線なので、必ず1色足りないんです。さてさてそれはどの色かな。

今回もたくさんのイラストレーターさんやカメラマンさん、オーケストラさんの力を借りてデザイン出来ました。バリバリ働いてくれたスタッフにも感謝。そして撮影に協力してくれた子どもたち。作るのにこんなに時間がかかったから、学校に届く頃には卒業しちゃう子もいっぱいいるね。
子どもたちにどんどん使ってもらって、クッタクタになって欲しいなぁ。

*1:教育芸術社さんのホームページでも見ることが出来ます。