走ることについて

最低週1でフィットネスに通うようにしているのですが、スケジュールが詰まってくるとナカナカ難しいです。あっという間に週末になってしまう。ボクはウィークデーの日中限定で全施設(ジム/プール/スパ/スタジオ)使えるプランの会員なので土日は使えない。先日は夜更かしして仕事していたんだけど、もう金曜日なので朝飛び起きて行ってきました。
以前ハーフマラソン大会に出るために無理な走り込みをして左膝を壊してから数年は1.5kmも走れば左膝がダルくなってきたのですが、今年に入ってからトレッドミル(ランニング&ウォーキングマシン)で5km超は問題なく走れるようになってきました。タイムも12km/h以上のアベレージを保てるので、そろそろ皇居ランも再開出来そうです。
 
ところで、20代の頃までは父親から受け継がれた形質で人並み外れた跳躍力があったため*1、筋肉に任せて飛ぶように走っていた(バネでストライドを稼いでいた)のですが、バランスを崩してよく怪我をするし、バネを使い果たすと急にペースが落ちるため全く長距離向きではありませんでした。というかとても苦手だったのです。
30も後半になってダイエットも兼ねて走るのを再開した折、朝原宣治さんのような身体を保ち続けていれば36歳までトラック競技も出来たでしょうが、どだいムリなので(というか始めた時点では今とは程遠い体格でしたので)皆さんと同じように普通に長距離を走る事にしました。
そうなると自然とフォームの改善をはかる事になります。当時はスポーツの実用書もデザインしていたため身近なスポーツ系編集者にアレコレ相談して色々試してみました。
特に変わったのは身体の角度と骨盤と足の裏の使い方です。昔はつま先をしならせて親指から中指にかけてパワーのウェイトをかけて腿と脹ら脛の筋肉で目一杯後ろに蹴り倒れる程の前傾姿勢で走るスタイルだったのですが、今は骨盤を前に出すような意識で腿を上げ、足全体で地球を掴むように着地して後ろに送り出すようになりました。すると胸は自ずと張ってきます。昔は胸を張ると息が上がりやすくなり、スピードも落ちるではないかと考えていましたが全く違いました。そしてこの方がはるかにストライドが足のバネに頼る事なく楽に稼げる。体幹のブレもなくなり転びにくくなる。長距離を走られる方では当たり前な事ばかりなのでしょうが、イチイチ新鮮でした。
一度走り込み過ぎで膝を壊しましたが、ほぼ完治した今でも基本はこれらを意識しながらトレッドミルで調整していますし、膝を壊した教訓で前よりキチンと前後のストレッチを念入りにするようになりました。トライ&エラーとリカバリーの精神からすれば、これも良い方向だと思います。
 
走っている時間は心置きなく自分の身体と対話が出来るので楽しいし、いつも新たな発見があります。そしてこれらの発見は走る事だけでなく、日常の捉え方や芸術表現において生かすことの出来るヒントも多分に含まれていると思っています。

*1:ピークで垂直跳び86cm、今調べたらハンドボールの宮崎大輔選手と同じくらい