過去の日常から学ぶ未来

自分が生きた四十数年っぽっちの中では、最も日本を含む世界中の社会システムが窒息しているように感じる昨今、ムスリム社会にあって上記のような閉塞感を感じる人の一部がISILなどのような組織に向かう精神性は、全く同意は出来ませんが、察することは出来ます。
日本でも広がっているヘイトスピーチや、SNSでも繰り広げられる報道やインフラや体制に対する不信と憎悪に満ちた発言は、同様に社会システムへの閉塞感という構造下で生まれてくるモノでしょう。
歴史を学んだり映画やドラマを観ると、社会システムが破綻して新しい仕組みに転換する前後を《激動の時代》なんて一括りにしますが、後世に英雄とされた人々や社会的に地位のあった人々の動きだけではなく、その時間軸に生きていた人々全体(名もなき民衆が、という意味ではないです。上記の人々も含みます)がどういった「空気」の中に包まれていたかを知りたいと思っています。
山本平七氏の著作や、いまだご存命の方々の多数の発言もあり、昨今の状況が第一次大戦から関東大震災を経て世界恐慌から第二次大戦に向かう雰囲気と酷似している話は判って来たのですが(まぁ、良くない傾向であることは確かです)、幕末期や元寇期などの、国政が諸外国との対面が問われた時期の世相(つまり人々の生活や流行や話題になった民事・刑事事件等)に特に興味があります。
そこから学べる事もまた、多い様に思います。

「空気」の研究 (文春文庫)

「空気」の研究 (文春文庫)