芸術で食っていく悩み

芸術表現という生業の難しいところは、お客さんの大半は『確定された価値、またはノスタルジーとカタルシスを繰り返しなぞる事』を求めていることにある。

北斎展では『冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏』ばかりに人だかりができ、年末には第九を聴きたがる。

しかしそれに応えてばかりいると芸術表現は枯渇してしまう。

しかしながら基本、新しい表現は最初のウチはノスタルジーとカタルシスのお眼鏡には敵わないので、さっぱり売れない。そればっかりやってると食っていけない。

悩ましいのである。