行進曲

行進曲って中世から近現代にかけて欧米で軍楽隊が整備され発達していく歴史の中で超重要な役割を果たしたし、それが現代の日米(とアジア地域)のスクール&市民バンドの編成に与えた影響は大きいとは思うけど、スクール&市民バンドのレパートリーの基本かというとちょっと違うと思う。

欧米の行進曲と軍楽隊が世界の民族音楽やあらゆるジャンルのポピュラーミュージックに与えた影響は凄まじい。近代以降の民族音楽やポピュラーミュージックは除隊した楽隊員や払い下げられた楽器がきっかけで発達したものが多い。マリアッチやバンダ然りバルカンバンド然りチンドン屋然り、ジャズ然り。

古今東西の管弦楽のレパートリーや同時期に発達していったあらゆるポピュラーミュージックもフィードバックしながら受容していったスクール&市民バンドは、多彩なレパートリーを持ちながら独特にサウンドする編成として発達してきた経緯からも「行進曲こそが基本」というのはもはや早計かもしれない。

20世紀前半までの軍楽隊の行進曲は楽器も含め独自に編成・発達したものが多く、現代スクール&市民バンドでそのまま演奏して音響効果が得られる楽曲は思った以上に少ない。翻案(編曲)することで演奏が可能になるが、それであれば他のジャンルであっても同じこと。

で、この「翻案」こそが現代スクール&市民バンドにおけるサウンドの肝なのではないかと考えている。
 
で、行進曲といえばこの動画をご覧ください。

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