同志

昨年歯科医を開業したdentisugiくんから、ボクがデザインしたロゴ周りを使った施行例を、内外装の業者さんが自社のホームページで紹介しているというので覗いてみた。

デザインというのは面白いもので、自分が制作しものでも自分のモノではない。クライアントやユーザーが使用するものだ。ボクがデザインしたロゴマークやロゴタイプなども、一旦自分の手を離れると一人で歩いてくれていて、すっかり彼が経営する歯科の顔として収まっている。
自分がデザインした媒体や商品を見るとき、「自分が手がけた作品」というより「自分と時間を共にした同志」という気持ちになる。かつてボクやクライアントと対話しながら自身を磨き上げていった彼は、その、お客さんとの接点の最前線で、コンテンツの魅力を伝えるべく奮闘中なのだ。ヘタレなボクと違って、遠く離れた地で友人を支えてくれているロゴたちに頭が下がる思いだ。
ところで、dentisugiくんもボクも今や経営者の身である。メールのやりとりでお互いの経営事情や税金対策や給与(出す方)の立場の話をするなんて、二人が大学の部活でラッパを吹いてたときには想像も出来なかったよ。