指導書


版元さんより今年度から使用される中学音楽の教科書ファミリーの一式が送られてきました。教科書と一口にいっても義務教育の検定教科書は児童や生徒に配られるのですが(手前左から下4冊)、それ以外はそれぞれの教科書のための指導書と伴奏用楽譜集だったり、補助教材としての映像&音源集だったりして、必要に応じて購入するものになっています。前職場ではアートディレクターとして教科書本体のデザイン制作に関わりましたが、ツヨシグラフィックスとしては、伴奏用楽譜集や指導解説書のフォーマットなどでお手伝いさせていただきました。教諭の方々はこれらを上手く活用して独自の授業展開を考え子供たちに学習することの素晴らしさを伝えていって欲しいと願っています。
さて、ここからは持論です。
知人の現場の教師の方々から「指導書を学校で買ってくれない」等々の愚痴を漏れ聞く事がよくあります。しかし、一方で教育公務員の給与というのは研究資料の購入費として他の同年齢の一般公務員より手当等が多く支給されていると聞いています。本気で職務について向上心をもっていて、その指導書が必要なのであれば、ボクは自分で購入すべきだと思うのです。我々の様な個人事業主のみならず、一般企業に勤めている方でも個人のスキルアップのためには資料を購入して研究するのは当たり前、というか死活問題です。会社やクライアントが個人のスキルアップのために資料を提供してくれたりセミナーを開いてくれたりするのを待っているような人は、周りからどんどん置いていかれます。
勿論指導書がなくともキチンと独自の指導案を考えて展開出来る方なら勿論購入する必要などないと思いますし、そういう恩師も学生時代には沢山いらっしゃいました。でもそういう方は「指導書を学校で買ってくれない」とは言わないはずなんです。
会議に次ぐ会議、組織間の軋轢、生徒や児童の生活・メンタル面でのケア、保護者のケア等、教師を取り巻く環境が過酷なのは承知です。実際それでemixは疲弊して病気になり教職を辞したのですから。しかし、だからといって教師として一番のスキルである部分の向上を蔑ろにしては本末転倒です。受け身であってはならないと思います。最近の指導書はそういった忙しい教師の方々を手厚くサポートするように様々な工夫を各社がされていますので、お忙しいとお感じの方こそ、是非とも自分の資料として採用されている教科書の版元さんの指導書を購入しお役立ていただければと思います。