Rückenkratzer

先日とあるクラシックの演奏会を聴きに行ったときのこと。
隣に座っておられる初老の男性は演奏が終わる度に満面の笑顔で拍手をされていた。出演者の中に知人がいるようで名を呼んで声援を送っている。演奏中も終始ノリノリで楽しそうだ。
やがて彼は抱えていた鞄の中をゴソゴソ何か探し始めた。出演者をもっとよく観るためにオペラグラスでも出すのかと思いきや、棒状の物を取り出した。
興奮して体が熱くなったので扇子でも出したのかしらとも考えたが、それにしては異様に長い。すると彼はオモムロにその棒を背中に廻して掻き始めた。
孫の手だった。
そんなモノを持ち歩く人がいるとは・・・ビックリした。